間もなく生誕80周年を迎える天才Lee
Morgan。
奇しくも私の誕生日2月19日の未明(New York)に僅か33年の人生を終えたLee Morgan。彼は、幼少のころからその才能を見出され、短い人生の間に30枚のアルバムを録音し、そのほとんどがCD化され普及している。
いつLee Morganの虜になったか定かでないが、私もいつしかCDを買いあさり、その半分くらいは所有して、時々聞いている。
私は、特に音楽の世界では、天才がいると確信している。Lee Morganは紛れもなくその一人である。天才が奏でるトランペットに酔いしれるとき、人生の心の宝物を探り当てたような気持ちになるのである。
音楽論を展開する気はないが、私の好きな曲にDesert Moonlightがあるイントロは"月の砂漠"でそのあとアドリブが見事に展開してゆく。なぜ"月の砂漠"なのか? その他Yama, Kozo's Walzなど日本になじみのタイトルがある。
日本との接点は何なのか? 実は、Lee Morganには、Kiko Yamamotoという日本人(日系アメリカ人)の奥さんがいた。日本人はPatient(我慢強い)だという評判で当時のジャズ演奏者はこぞって日本人と結婚した(がった)そうである。Art Brakey & Jazz Messengersの一員として来日した際には、夫婦で来日したそうである。しかし1972年2月19日に33歳でCommon-law wifeに射殺されて生涯を終えてしまう。致命傷ではなかったが、雪深いNY、救急車が動けず間に合わなかったという。この年、私はDenverで病理の研修医であった。天才の奏でるトランペットに至福の時を感ずる。人生って素晴らしい。そういえば、私の娘も2月19日生まれだが、その日のDetroit(当時私はHenry Ford Hospitalに勤務していた) も夜中から大雪であったことを思い出した。
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