第14回国際内分泌学会[シカゴ]に参加して 6月22日、23日

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京都で開催された国際内分泌学会International Congress of Endocriology(ICE)から早くも8年経過した。今回は、短期ではあったが、2日間出席して、演題を2題発表した。

例年通りの基礎、臨床、tranllationalな内容の優れた発表が多く、参加者も極めて多かった。私は、下垂体癌の分子標的biomarkers(SSTR2,SSTR5,mTOR)の解析、膵消化管の神経内分泌腫瘍(GENeTs)での上記Biomarkersの解析結果を発表した。

下垂体癌の発表の際には、国内外の良く知った研究者が討論に来てくれた。また、GEPNETの発表には、研究者の他に、Vendors(企業)からも多くの質問があり、関心の深さがうかがわれた。特に注目されたのは、ソーシャルワーカー(Indianapolisの女性)であった。

NET患者のケアをしている人で、発表内容も充分に理解され、大変貴重な質問とサジェスチョンをいただいた。

 

国際内分泌学会.jpg

今回の発表で2つの印象を記したい。

1. 下垂体の講演に実に多くの聴衆が集まっていたこと。アクロメガリー、クッシング病、非機能性腫瘍の再発など 多くの課題がある。そこに病理をいかに関連づけるかを考えると極めて興味深い。私のライフワークがまだまだ多くの課題を残していることを知り嬉しく感じた。

2. 内分泌疾患に遺伝子解析が広く導入されている。興味深かったのは、甲状腺腫瘍の細胞診断(FNA)で、良悪性が決め難いIndeterminateの場合に、BRAFKRASなどの遺伝子解析をし、その診断精度を向上させるものであった。なんと、この解析を事業化した会社が3社あったことである。

 

CBL PATH.jpg

 

これまで永年共同研究をしてきた多くの研究者(Dr.Shlomo Melmed, Sally Camper, Sylvia Asaほか)にも会って親しく話が出来たことも嬉しいことであった。

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