第53回国際病理アカデミータイ支部・第8回アジア太平洋分子病理免疫組織学会合同総会
7月10日から12日まで表記の学会にてバンコクに滞在した。
今回は、タイIAP総会とAPSMIの合同開催である。
APSMI (Asia Pacific Society for Molecular Immunohistology)では 、私も創立者一人として2回講演をした。
APSMIとIAPの会長は、日本にも何度も来訪している親日家のDr. Pongsak Wannakrairotである。
左:会長
Pongsak Wannakrairot
右:プログラム委員長Monchanok Suwichanworasin
全体として、150名程の出席者であったが、若い病理医の出席が印象的であった。
私は、Molecular Pathologyのセッションで講演した。同じセッションで講演したタイの若手病理医が遺伝子解析の基礎を詳しく話したが、その内容の新しさ、まとめ方のうまさに、感銘を受けた。経済的な背景は不明であるが、この領域ではかなり進んでいることが分かった。わが国の病理医も、総合してこの領域の実践につき研鑽する必要があると思われた。
また、11日は私の友人のAllen Gown(PhenoPath Labs, PLLC, Seattle)がAnthony Leong Memorial Lecture: "Immunohistochemistry: Past, Present, and Future" を行った。
Anthony Leongは私の永年の友人で、初めて出会ったのはHong Kongである。その頃はオーストラリアのAdelaideに在住していたが、その後シドニー近郊のNew Castleに移り、Hunter Valley Labを立ち上げ、免疫組織化学では世界的なリーダーであった。
3年程前に、祖国であるマレーシアのKL近くの病院の病理部長に戻り、まだまだ、これからの活躍が大いに期待されていた。残念ながら移住後間もなく不治の病に侵され、2011年APSMIを主催して間もなくして他界した。多くの病理医かその死を悼み悲しんだのが思い出される。
今回のAllen GownのMemorial lectureは、友人として思い入れも熱くTony(Anthonyのニックネーム)に相応しい素晴らしい内容であった。
アジアの病理医との友好関係は今後益々大切と思われる。
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