過日、バンコクから一緒に来日した米国からの友人病理医(ちなみに極めて高名)A氏が、私と一緒の講習会で講演し、いよいよ米国への帰国の前日となった。
講習会の主催者による食事会に行くべく皆で待機しているところに、Aが困り顔で現れた。
ただ事ではないと察した私は、「どうした?」と聞いたところ「パスポートが見当たらない」と言う。ホテルの部屋でなくしたらしいとの事。
生憎、翌日帰国の日は、日本では祝日で米国大使館も休みでパスポート業務はしないとの事であった。ホテルで、二人でしつっこく粘ったが、どうしても出てこなかった。
羽田からホテルへのタクシーの可能性もあると思いその方策に思いを巡らせた。タクシーの支払い領収書が保管してあったので、タクシー会社に電話をした。領収書には、車番が書いてあり、特定できるようになっていたのが幸いした。
ホテルでも見つからず、警察に紛失届を出しに行く途中で、タクシー会社から私の携帯電話が鳴り、「パスポートがありそうです」とのこと。
所持者の名前を確認したところA氏だという。 、、、ほっとした。
その後が感激であった。
タクシー会社から運転手さんに連絡が入り、もう夜半の12時近くなっていたが、ホテルまですぐ届けてくれるという。片道のタクシー料金は払ったものの、金銭には替えられない好意に甘えることとなった。
夜半の12時半ころ、ホテルフロントのKさんから私とA氏のところに連絡が入り、ロビーまで降りたところ、A氏がパスポートを手にして、安堵して立っていた。
A氏と私から、タクシーの運転手さん、ホテルのKさんにお礼を述べて、部屋へ戻った。
A氏は「こんなことは米国では絶渓おきない。日本人の気持ちはと実行力は素晴らしー!」とべた褒めであった。
私も、今回のタクシー会社とホテルの素晴らしい連携プレーなど皆さんへお伝えしたい。
日本人の気質はかわっていない。
我々の大きな誇りである!!
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