中国抗癌協会CACAの招きで広州Guangzhouおよび北京Beijingにて胃癌HER2の病理に関する講演を行った。
中国でもわが国同様に胃癌の発生頻度が高く、HER2発現に関する病理的解説を行った。
HER2は免疫組織化学により蛋白の過剰発現を判定し、遺伝子増幅に関しては、FISHの他CISH、SISHまた最近ではDISHが盛んにおこなわれるようになっている。
方法の具体的な判定方法など重要である。
中国においては、富裕層を対象にした胃癌でのTrastuzumab治療が考えられており、HER2の病理学的判定にも病理医の多大な興味が寄せられている。
聴衆の病理医からは熱意が伝わって来たが、熱意の余りかなり返答の困難は質問も多く、私としても大いに勉強になった。
中国側からの講演の中で、北京協和病院では、HER2判定の精度管理用に浜松ホトニクスのNanozoomerを用いた免疫組織化学のデジタルスライドを作成して供覧していた。
中国でも病理画像のデジタル化は急速な勢いで進んでいるようである。
2回の私の講演を的確に中国語に翻訳して下さいました金木蘭先生(首都大学朝陽病院病理主任)に深く感謝致します。
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