2か月程前に、「NHKのダーウィンが来た!」を見ていたら、表記の予告があり、私は興味を持って目を凝らして見ていた。私が、昨年学会の帰途にイグアスの滝に立ち寄った際に目にした現象を思い出したからである。
昨年10月にブラジルのサンパウロで国際病理学会があり、特別講演(1時間)を含めて5回の講演を依頼されていた私は、講演と食事の時間以外は、ホテルの部屋で準備に没頭していた。すべて講演を終了した頃には、実に心身ともに疲労困憊であった。
帰りがけに週末をかけてイグアスの滝に立ち寄った。国立公園内のホテルに宿泊し翌日早朝に、滝を見ながらトレイルを散歩した。まだ人も少なく、素晴らしい景色を堪能した。
トレイルの終点に来てエレベータで道路まで上がろうとしたが、まだ早すぎて30-40分ほど滝の真横で待つはめになった。私は、他にすることもないので、 "滝をずっと眺めていた" するとあることに気づいた。多くの小さい鳥がものすごい勢いで流れ落ちる滝に向かって全速力で次から次へと突入して行くのであるアマツバメ.MOV。その鳥たちは、良く見ていると"同じ鳥かどうかわからなかったが"、また素早く滝の下の方から飛び立つのであった。
何と奇妙な現象であろうか。私が想像したのは、水の中の魚など餌をとりに突入するのではないかであった。
NHKの番組ですべてが明らかにされた。名前はオオムジアマツバメ 、滝の水の切れ目を上手く見つけて滝の裏のある住処に入って行くとのこと。
滝に守られて外敵から守られる言う利点を利用しているそうである。170キロの時速で突入するらしい。
病理学者・病理医である私は形態学を重んじている訳であるが、NHKの報道に先んじて "自らの目で見つけた" 生き物の不思議にちょっとした満足感を味わっている。
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