さる8月30日より9月3日までポーランドのクラコフ市にて開催される表記の学会にてシンポジウム"Neuroendocrine tumor of the Digestive Tract"にて招請講演"Neuroendocrine tumors(NETs):Diagnsois, Prognosis and Therapy"を行った。4日間のプログラムは、主として病理診断に焦点を合わせたもので、臓器別あるいは横断的なトピックスが豊富に組み合わされていた。
ECPの特徴として、臓器別テーマ、横断的テーマにそれぞれエキスパートによるWorking Group(WG)が組織されていて、プログラムの構成に寄与していることをあげることが出来よう。ヨーロッパの病理としてのまとまりが大いに感じられた。日本からの出席は私を含め数える程であった。来年は、8月27日から9月1日までECPがヘルシンキで開催予定である。
私のセッションでは、消化管の神経内分泌腫瘍について4名の演者が講演した。予後、治療など課題の多いテーマに議論が白熱した。消化管神経内分泌腫瘍は、今年のWHO New Classificationが出版されることになっている。本腫瘍での臓器特異的な特徴なども大いに議論された。
学会バンケットは有名なヴィエリチカ岩年採掘場の地下深くまで掘り下げたところで行われた。アウシュビッツ強制収容所では、"人類が決して忘れてはならない"史実を目の当たりに見た。更に、市内の聖マリア教会は素晴らしいものであった。
※写真はWawel Cathedral