第58回日本病理学会秋期特別総会で表記の講演の機会を得た。
まだ、耳慣れない言葉かと思われるが、病理組織画像をデジタル化することにより、他の医療情報と一緒に複数のモニター上に描出して、総合的な病理診断をするシステムである。
飛行機のコックピットになぞらえてPathologist's cockpitという。
先日、三田病院の病理診断センターにてPathologist's Cockpitをセットアップしてその有用性などを検討した。
3台のモニターを使用して肺癌の症例を検討した。
モニター①(画像右)
胸部X線,MRI
モニター②(画像中央)
病理組織画像 H&E染色像・免疫組織染色像[デジタル化したイメージ:バーチャルスライドVS]Virtual slidesという言葉も欧米では使用されているが、Whole slide imaging(WSI)という言葉がより多く使用される。
モニター③(画像左)
切除肺の肉眼像、遺伝子解析結果(FISH/DISHおよびMutationなどの結果)そして病理診断入力画面
このように、該当する症例を情報が同時に観察することが可能であり、病理診断時により効率的である。
また、デジタル画像は、そのまま①画像解析装置に連結する、②コンサルタントへ転送する 事が可能であり、精度管理などもより具体的に行うことが出来る。
更に、モニターの一部でPubMedとリンクして最新の文献を病理診断に反映することが可能となる。
Pathologist's CockpitをGoogle searchで検索すると多くの写真が掲載されている。
何とその中に私の写真があったのは驚きデモあったし、嬉しくもあった。